専業アフィリエイターのクロネコ屋です。
デタラメな医療情報やらリライトやらで、たびたびSEO界隈で燃えているDenaの保有するキュレーションサイト「Welq」その他サイト群ですが、私はDenaのキュレーションサイトはそう簡単に潰れないと思っています。
「リライトばっかりだし、Googleのアップデートで消えるでしょ」
「間違った医療情報の記事もあるから、こんな害悪サイトは消えるべき」
などなど、各々の主張は(ポジショントークはあれど)理解出来ます。
しかし、私の見る限り、Welq軍団はGoogle対策をキッチリしているホワイトハット運営であるため、そう簡単には消えない…それどころか、今後もドメインパワーと知名度、アクセスを伸ばして成長すると思っています。
今回は、その理由について語ります。
目次(もくじ)
1:Welqはこれまでのキュレーションサイトと違い、オリジナルコンテンツを導入している
かつて「NAVERまとめ」と「2chまとめサイト」が検索上位を独占していた時代がありました。
これらのサイトは、他者のコンテンツを引用してまとめるといった形式を取っており、記事の量産が容易だったため瞬く間に検索順位上位を独占しました。
NAVERまとめに至っては、キュレーターという名の切り貼りバイト要員をユーザーにやらせ、ガンガンコンテンツを増やすという手法を取っていたため、医療情報からトレンドニュースに至るまで、かなりのコンテンツを集めていました。
しかし、Googleのクオリティアップデートによって「引用ばかりでオリジナルコンテンツのないサイトの検索順位は下げます」というアルゴリズムが加わり、NAVERまとめと2chまとめは検索順位から消えていった(順位が落ちた)…という歴史があります。
私も小規模な2chまとめサイトを運営していて、モロにクオリティアップデートをくらったので良く分かります。詳しくは下記の記事にて。
>> 2chまとめブログはなぜ稼げないのか?大手以外のコピペブログの収益性が壊滅的な理由
さて、2015年10月頃に産声を上げたWelq。
このキュレーションサイトが従来のキュレーションサイトと違うのは、なんといってもライターを雇って実際に人間がコツコツと記事を書いているという点です。
クオリティアップデート以後のSEO対策は「オリジナルコンテンツこそ正義」という傾向が強かったので、当然、ライターが書いた記事は検索順位上位を取れる確率は高くなります。
さらに、1記事に対して5000文字~1万文字という大ボリュームをぶち込むという戦略を取ってきました。
コンテンツの文字数が多ければ、Googleはその記事を「手間暇かけられて作られた、ボリュームのある記事」と判断しますし、ユーザーもよっぽど酷い内容でない限り、だらだら読んでしまうので、1ユーザーあたりのページ滞在時間が長くなりSEOの観点では非常にプラスになります。
さらにWelqの得意とする「女性向け美容記事」や「健康・医療記事」は真剣に読む人が多いジャンルなので、文字数が多くてもユーザーは隅から隅まで読む傾向があります。
あと広告で金になりやすい(AdSenseの単価もやや高め)ジャンルです。
この戦略を、Denaの豊富な予算と人材を投入して人海戦術で行ったら、どうなるでしょうか?
もちろんGoogleの検索順位を独占出来て、ガンガンアクセスを集めることが出来ますね。
2:クラウドワーキングで安くライターを使えるようになった
さらに、Denaにとって追い風になったのは「クラウドワークス」「ランサーズ」などのクラウドワーキングサイトの知名度が高くなってきたことです。
クラウドワーキングは、主婦や副業をしたい会社員などが多く登録しており、中でも特別なスキルを必要としないライター業は人気でした。
Denaの社員がいちいち記事を書いていたら、コストの面で割に合いません。そこでクラウドワーキングサービスの出番です。
恐らく、社員は『記事のテーマ』『キーワード』『見出し』などの設計図を描きライターに依頼するまでが仕事の範囲でしょう。
実際に文字をカタカタ打ち込んで書くのは、安い日雇いライター達です。
文字数1円、あるいは0.5円などの安いコストでライターをかき集め、設計図を投げてガンガン文字数たっぷりの記事を量産する。
効率面で見れば、従来のキュレーションサイトほど楽ではありませんが、それでも月刊1000記事以上量産出来るやり方です。
設計図を描く立場の人も契約社員とか派遣社員だったりして…
そこまでは分かりませんが、とにかく安いコストで記事を量産する体制はこれで整います。
問題は、記事コンテンツを作る際の知的コストです。
医療関連の記事は、やはり書き手にそれなりの知識がないと書けません。いっぱしのライターでは、なかなか良質なコンテンツを作れないでしょう。
そこでリライトの登場です。
健康・医療・美容関連のコンテンツは、ネットにいくらでも転がっています。
それらを複数のサイトからコピーして、Googleにコピペがバレないようリライトしてつなぎ合わせ(自分の感想・意見などもさり気なく混ぜておくとなお良)全部まとめてしまえば、お手軽オリジナルコンテンツの完成です。
人海戦術で得たドメインパワーがありますから、当然、Welqのコンテンツはパクリ元のサイトよりも上位に来ます。
まるで最強生物キメラですね。
まぁ、どの記事もパクリ&リライトとは言いませんし、証拠もないので、あくまで私の妄想ということにしておいて下さい。
中には、恐らくライターさんがしっかりアドリブをして書いたと思われる良い記事もあります。そういった記事は、より強いパワーを持って検索上位に来ます。これはWelqのお手柄というよりライターさんの実力ですが…。
とにかく、安い労働力&リライトによる知的コスト削減&Googleにバレないこっそリライト戦術によって、最強キメラ軍団と化したWelq。
こんなバケモノにSEOで勝てる訳がありませんね。
毎月1000記事以上のキメラが誕生しているのですから。絶望です。
3:Welqは儲かるのでDenaも本腰を入れてやる
Welqは儲かります。
なぜなら、上記の安いコストで記事量産をしていれば、右肩上がりに広告費が転がりこんでくるからです。
GoogleAdSenseのみならず、アフィリエイト広告も入れれば収益性は爆発。
仮に広告が差し止められても、自社が運営するサービスの広告を入れればいいのですから、取りこぼしがありません。
実際、Denaは次の事業の柱をキュレーションサイトにする等主張しており、収益も右肩上がりで恐ろしい売上を叩き出しています。
サイバーエージェントのバイラルメディア(笑)とはレベルが違います。
現在は医療・健康関連のWelq。
筋トレ・ファッションなど男性向けのjooy。など様々なジャンル別キュレーションサイトを展開していますが、近いうちにクレジットカードやらキャッシングやら、高報酬が狙えるアフィリエイト分野にも手を伸ばしてくるでしょう。
Denaは本気です。
東証一部上場のガチンコアフィリエイト会社がメディアをぶっ込んできたら、個人としてはどうしようもありません。
どちらかと言うと、Google VS Dena といった形になると思います。
しかし、Googleが一企業・一メディアをぶん殴るのは公平性に欠けていますし、GoogleがDenaを規制すれば他のサイトも巻き込まれて、恐らく検索順位が世紀末な感じになるでしょう。
ここがDenaの恐ろしい所です。
4:GoogleはWelq対策なんて出来ない
Googleからすれば、一企業のメディアがアクセスの多くを独占するのは望ましくありません。
しかし、現状、Welqはリライトや真偽の怪しい医療情報などグレーな手法を除いて、ユーザーに不利益を与えているという事はありません。
実際、Welqは多くの人が「良いね!」や「シェア」をしています。
一般ユーザーからしてみれば「わぁ~。まとまってて画像もたくさんあって、分かりやすいし情報もいっぱいあってタメになるサイト♪」なのです。
Googleからすれば、Welqにペナルティを与えるには理由が弱すぎます。
もしGoogleが現時点でWelqに大幅なペナルティを与えるなら、その基準を明確にしなければいけません。
クオリティアップデートの時は「オリジナルコンテンツの少ない引用ばかりのサイトは順位を落とす」といった基準でしたが、Welqに対してはどんな基準でペナルティを与えればいいのでしょうか?
「真偽の怪しい医療情報を載せるな」
Welqは今後、医師の監修をつけるそうです
「リライト許さんぞ」
たまたま言い方が似通っていただけです。リライトした証拠あるんですか?
ビタミンの効能なんて内容が被ってもしょうがないじゃないですか。そんな事いったら何も書けないじゃないですか。
「検索1ページに載るドメインは1種類にする!」
別ドメインのキュレーションサイトをガンガン作りますね~。
要するに、Welq軍団は『Googleが判断出来ないであろうスキマ』を突いているので、現状はほぼ無敵なのです。
Googleのアルゴリズムが進化して「これは明らかにリライト」と判断出来るレベルになっていれば可能ですが、現状は難しいと思います。
文章のリライト、パクリは、まるまるコピペでない限り、かなり判断が難しいです。
作家の盗作疑惑なども、よほど露骨でないと見抜けません。人間の目視ですらそれなのですから、現状の人工知能レベルでは難しいと思います。
そして、恐らくDenaはリライトNGになってはじめてコストを割いて自社ライターを育て、本気のコンテンツで勝負を仕掛けてくるでしょう。
その頃にはドメインパワーも十分。ライター・編集者に投資をしても十分リターンを得ることが出来る土台が出来上がっていると思います。
グレーゾーンを突っ走り、フィールドを占領してから核武装する。
東証一部上場の超予算パワーで殴られたら、個人はどうしようもありませんね。
5:youtuberとゲーム実況者が大勝利
このようにSEO、アフィリエイトのフィールドは完全にDenaに荒らされる地獄のレッドオーシャンになると予想しているのですが、ここで際立ってくるのがYoutuber、ゲーム実況者の強さです。
動画サイトにおける上記プレイヤーは、完全に個人のブランドによって戦っています。戦術としては、アイドル・芸能人みたいなものですね。
仮にDenaが「よーし、youtubeもゲーム実況も占領しちゃうぞ!」と意気込んでも、こちらの市場は、そう簡単ではないでしょう。
企業がyoutuberやゲーム実況者などで収益をあげようと思ったら、芸能事務所みたいな立ち位置になります。さすがにSEO、アフィリエイト分野と比べたら、かかるコストと収益性が段違いでしょう。
つまり儲からないから、やらないと思います。
一方で、検索フィールドは、安いコストでガンガン収益が上がる。まさに財宝を見つけたようなもの。
Denaが手放す訳がありません。
さらに、ネットはまだまだ官僚の手が伸びていない業界。つまりグレーを突っ走っても問題ない分野です。
さすがにAVとか出会い系のアフィリエイトには手を出さないでしょうが、ネットでアフィリエイターやSEO分野の人、その他ネット民にギャーギャー言われても「一般人からのイメージは傷つきませんし~」と言い返されると思います。
Denaは、今や東証一部上場で球団持ちの会社。扱いは「上流国民」ですから、多少のグレーには「お目こぼし」をしてもらえるでしょう、たぶん。
Googleは上流国民だろうと何だろうと知ったコッチャないので、問題視はしているでしょうが、現状は打つ手があまりない状態です。
youtuberとゲーム実況者はDenaの猛攻は特に問題ないと思いますが、アフィリエイター、ブロガー、SEO業者などは分野を問わず厳しくなると思います。私も含めて。
6:Googleの首根っこを押さえたDenaは今後3年くらいアフィリエイトの王になると予想
Denaは完全にGoogleの首根っこを押さえた形になっています。
クラウドワーキングサイトで安いライターが無限に採用出来る限り、Welq軍団の月1000記事更新は止まりませんし、儲かると分かれば、さらに投資をしてあらゆる検索キーワードを支配しようと徹底的に殺るでしょう。
少なくとも、今後3年はDenaのキュレーションサイト群が検索順位上位をガンガン占領しそうです。
ユーザーも案外、キュレーションサイトで満足しちゃいますからね。
「そのうちWelqの悪評が広まってユーザーもキュレーション避けするはず!」という人もいますが、あり得ないと思います。
そこまでネットリテラシー高い人は少数派で、大多数の一般パーリーピーポーは検索一位のサイトをポチって「いいね!」して満足します。
ここまで「Denaのキュレーション最強説」を書いてきましたが、希望があるとすれば、やっぱりGoogleですかね。
Googleも定期的にアルゴリズム改良してきますが、基本的にGoogleは検索順位の一社独占を嫌うので、3年~5年後くらいにバランス良くなるようなアップデートをするんじゃないでしょうか。
個人アフィリエイターは、今後、記事がしっかり書ける人、あるいは腕の立つライターを確保出来る人が生き残ると思います。
いかにWelqのドメインパワーが強くても、まだまだコンテンツ内容でキュレーションサイトの検索順位は超えられます。
私もいくつかのキーワードでキュレーションサイトと殴り合いをしていますが、検索順位で勝っていますし、アフィリエイターのキモはCV率を高めるセールスライティングだと思ってるので、Denaの参戦で全滅…とはならないと思います。
ネット各地で「Welqうぜえ!グレー過ぎ!」と騒がれていますが、私は素直にDenaの恐るべき戦法を褒めようと思います。
画像も著作権をしっかり押さえたものを使ってるし、医師の監修もつけるみたいだし、グレーなのは『クラウドワーキングでのライター労働ダンピング』と『こっそリライト』くらいですかね。
そこらへんも改善してくれば、なかなかツッコミにくい無敵のキメラが誕生すると思いますよ。
以上、私が「Denaのキュレーションサイト「Welq」群は最強なので今後も検索順位を独占すると予想」する理由でした。
追記:Welq非公開&キュレーションサイト閉鎖祭りへ
※:2016年12月29日 追記
なんと、DenaがWelqをはじめとしたキュレーションサイト群の非公開化&謝罪会見という処置を取ったようです。
その流れで、他社のキュレーションサイトも閉鎖。
コンプライアンスのリスクを嫌って、キュレーションから撤退する流れが波及しました。
しかし、最大手のNAVERまとめは今後も非公開・閉鎖といった処置は取らない模様です。
Googleが人間の手によってリライト&切り貼りされた文章を『著作権侵害』と認識できない現状、Welqのような人力キュレーションが今後も覇権を取るかと思われましたが、モラルの問題から内部崩壊するという結末になったようです。
相変わらず、クラウドソーシングによる激安ライターの問題は存在しますし、GoogleのアルゴリズムもWelq型キュレーションに対抗できる術を持っていないようなので、同じようなキュレーションサイトは今後もダラダラ出てくるでしょう。
ただ、一部上場企業のような、コンプライアンスを重視しなければいけない会社が手を出すことは無いでしょう。
個人が問題提起をして、Denaが非公開&謝罪会見するという前例を作ったので、ひとまず線引は出来たと思います。
今回の問題は、Googleが著作権侵害をアルゴリズムで察知出来る日まで、切り貼りキュレーションサイトを私たち人間の手で叩いていかなければならない…という結論で決着しそうです。
良くも悪くも、DenaはGoogleを支配する恐ろしい手段(人海戦術)を浮き彫りにしてしまったので、Google先生には早いとこ進化してもらいたいなぁ…と思いました。
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